基本的なスタンスとして,私はこの件に関しては楽天的だ。非常に高い現金保有率を保ち,なにも赤字になったわけでもない決算報告を続けている,のだ。以前同様の意見(過去記事)であり,嘆く必要も,哀れむ必要性も感じていない。の,だが,やっぱり世間は大いなる不安を汲むことをやめない。
アップル社は,ウェブキャストも含めた社員の多くを参加させたコミュニケーション・ミーティングを開いた。大きな株価の下落を受け,教育市場,G4キューブの売上不振を原因とし,低価格G4キューブの発売,パワーPCのクロック速度が低い,いわゆるメガヘルツ・ギャップの解消,などが,CEOのスティーブ・ジョブズから話された。
日本では18日の早朝に行われた,アップルの第4財務四半期の業績報告(ZDIIの記事)。私も早起きして聞いていたが,結果としては惨憺たるもの。もちろんどこのメーカーも大喜びするような報告はしていないのだが,警告を発して下げられた予想よりもさらに低い業績報告は,目を覆うものだった。本来であれば事前にアナウンスがあってもおかしくない,ジョブズの突然の登場にも驚かされた。しかし,それはこれが危機的な状況であることの証明,ともとれるものだった。
そして,拍手も喝采も浴びることがない場所でのいくつかの発表。低価格キューブも,G4のスピード・アップ,また来年上半期に製品ラインを確立するという約束(私には今後の基盤となるプロ向けノートと,PDAのリリースに聞こえた)も,静かに話された。だが,ここでジョブズが出てきたことで,株価は最低のラインで持ちこたえた(StockMaster.com)。そう,どん底だった90年代中盤と違うのは,彼がいることだ。それが,なによりもの安心感として,ある。(ということで,私事ですが,米国アップル株購入(^_^ゞ)
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